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【製造に特化した会社の自社ブランド拡大には”販売専門家の外部人材”がカギを握る 吉山プラスチック工業株式会社】



OEMを中心とした事業を展開し、上場企業の車製品から日用品やアミューズメント部品まで製造販売を行っている吉山プラスチック工業株式会社。創業して58年間、地域を支える企業として高品質な製品を提供してきた同社が、副業人材を採用するに至った経緯とは何か。業界をさらに盛り上げていくための活動も精力的に行われている、代表の吉山さんにお話しを伺いました。



■自社ブランドの立ち上げから数年、更なる躍進のために

ー 副業人材を採用されることになったきっかけはなんだったのでしょうか


自社製品の販売力を上げようと考えたのがきっかけでしたね。


創業からこれまで、OEMをメインの事業としてきており、非常に多くの企業様の製品を作らせていただきました。

そこで数年前から、更なる売り上げ安定化を図るために、自社製品を開発して販売することにしたんです。

初めに作った製品は、木材プラスチックを使った商品で、2007年から販売しており、14年近くホームセンターで売られたりイベントなどでご利用いただいています。

これだけ永い間ご利用いただけるということは「マーケットがある」ということはわかったわけです。

しかし、発売当初は製造に力を入れていたため、より販売力を伸ばすために「販売に精通した副業人材を採用してはどうか」と千葉市から提案をされ、応募することにしました。

その結果20名もの方が応募してくださいまして、現在は5名の方とお仕事をさせていただいております。





ー どういった業務を依頼されているのでしょうか


月に数回、企画会議やワークショップを開催しています。

具体的には、広報や自社で販売している商品の活用方法の案出しですね。


開発した自社製品が、”レンブロック”というレンガをイメージしたインテリア用品でした。

しかし、ある幼稚園から「園児向けのおもちゃとして使用したい」と注文があったんです。我々としては想定していない用途だったため、一度導入はしたものの、やはり強度的な観点から向かないと考えていました。

撤退も視野に入れていたところ、「園児も気に入っており、使用を続けたいので強度を上げてほしい」と幼稚園側から要望があり、1年かけて改良をして再販しました。

こうして”知育玩具”としてのマーケットが見つかり、外部人材の方に更なる進出のお手伝いをしていただいているというわけです。















■強みの製造を活かすには販売力が必要

ー 「外部人材」を採用する際には社内から反応があったようですね


「わざわざ外部の人材を雇う必要があるのか」という疑問の声はありましたね。

当然、自社で開発している製品は自社の社員たちが一番理解しておりますので、「社内の人材で完結するのではないか」という意見はもっともだと思います。


前述の通り、新たなマーケットへの参入も果たすことができましたし、自社ブランドの地位は確立されつつありましたので販売ノウハウが無いわけではありません。

しかし、弊社の強みは製造なので、広報を含めた販売力を高めることができれば業績をあげることができると確信していました。

そこに最短で効率よく達することができる手段として「専門家を採用する」という結論に至り、社内の合意を得ることができました。


外部人材を採用して半年ほど経ちますが、専門的な観点からの意見やアドバイスは刺激になっており、いい方向に進んでいると実感しています。

特に、「在庫システムを根付かせよう」という外部の方からの提案があり、現在も推進していただいています。

今後の管理業務を効率化していくものだと思うので、社内とやりとりを密接に行っており、非常に有意義だと感じています。





ー 「外部人材」を採用される際の選考基準などあれば教えていただけますでしょうか


主に条件面で折り合いの付く方を重視しています。

弊社の事業に関心を持っていただいていることは大前提ですが、やはりこちらがかけるコストに対して得られる効果が重要ですね。


「販売に関しては専門家を採用する方が、最短で効率的に業績向上に至れる」という考え方が根底にありますので、コストとパフォーマンスのバランスが今後取れそうだと感じた方にお仕事を依頼しています。





■自社から、やがて業界全体へ良い影響を広げる

ー 徐々に変化やメリットを感じられているようですね


1つのテーマを深く突き詰めることができるようになったのは良い変化だと思います。


弊社とは違う業界の方が多いので、そういった方からの新鮮な意見やアイデアは既存の事業にも役立ちますし、取り組んでいただいている自社製品販売の推進にもいい影響を与えています。

また、年齢的に20〜30代と比較的若い世代ということもあり、業務が効率化できそうなツールなども提案してくれるので、選択肢の幅が広がったんじゃないでしょうか。

そういった外部の方からの刺激をいただいて社員の知見やスキルも同時に上がっていき、その結果業績が上がるという流れを今後期待しているところではあります。


今後は海外展開も視野に入れ、ECサイトを立ち上げて販売網を拡大したり、SNSを使った自社のブランディングを行っていくための採用をしようと考えているところです。

これまでは弊社の強みであるクリエイティブな部分を磨いてきましたが、それをさらに広めていくためには専門家の力が必要ですね。

ですから、今後も自社の販売力を上げていくために外部の方とマッチングすれば採用を検討しています。





ー 今後の会社のビジョンをお聞かせください


創業して58年が経ちましたが、地域の皆様のおかげで永い間技術力を磨き続けることができました。

今後もその活動を続けていくためには、やはり業績を向上させ、基盤を強化していくことが重要ではないかと考えています。

それを達成するために、社内から経営陣が出てきて、私がいなくても自走できるような組織を目指していきたいですね。


私自身はやがて外からこの会社を応援し、支えられるような活動をしていくつもりです。

具体的には、メーカー同士が直接製造のコンサルをするような仕組みづくりをして、地域の業界を底上げしていきたいと考えております。


こういったビジョンのもと、外部の方とも手を取り合っていきたいと思いますので、共感してくださる方がいればご連絡いただけると嬉しいです。




ー 58年もの間地域を支える工場として躍進されてきた吉山プラスチック工業様。現状に甘んじることなく、自社ブランドの確立によって果敢に新規マーケットへの参入をしていく姿に、生き残ってこれた理由を感じました。今後も外部人材を活用して積極的に新しい風を取り入れ、ますますのご活躍をされることを楽しみにしております。
本日は取材をさせていただき、ありがとうございました!


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